種まきの時期はほとんどの野菜が春先の平均気温15℃以上になった頃なので、その年の桜の開花時期と覚えておけば便利です。つまり、開花予想が出たらその1か月前に土の準備をしておきます。
プランターの土作り
・連作を避ける
一度使った土は固く、また病原菌が残っている為うまくいきません(連作障害)。特になす科(トマト、なす、ピーマン、じゃがいも)と豆科は弱く、4〜5年はダメと言いますが、家庭菜園ではそうもいかないので土を消毒して再利用します。方法は、真夏の気温の高い時期に土の中の根を取り除き黒いビニール袋に入れて密封し、2週間くらい直射日光にあてます。かなり高温を要求するので完全に消毒するのは難しいようです。熱湯消毒やプロは水蒸気消毒などもあるようです。いずれの場合も良い菌まで死んでしまうので、腐葉土を半分混ぜて使います。石灰窒素を使う方法もありますが、素人はいろんな意味でやめた方がいいです。年に数回堆肥を施すと連作障害が出にくいそうです。また、種まきの数日前にキトサン溶液をまくと良いともいいますが試したことはありません。
・水はけの良いふわふわの土にする
市販の培養土を買ってもいいですが、土に3割くらいの腐葉土を混ぜ雨が当たらない場所で2週間なじませれば使えます。いずれの場合も土20リットルに対し化成肥料大さじ2杯(元肥はこれと別に与えます)、苦土(くど)石灰大さじ1杯程度混ぜて使うのが標準です。石灰で土の酸性を中和するためです。
あまり土を柔らかくし過ぎると少しの風雨で倒れてしまうので、程々に。
・肥料はしっかり与える
鶏糞、油粕、発酵堆肥、などを使います。植物が必要とする16種類(O,C,H,N,P,K,Mg,Ca,S,Mn,B,Fe,Cu,Zn,Cl,Mo)のうち、N,P,Kの3つが大量に必要です(肥料の三要素)。化成肥料にはN:P:K=8:8:8のような表示で、N(チッ素)、P(リン酸)、K(カリ)の成分が8%ずつ含まれていることを示しています。一般にチッ素は葉肥(はごえ)、リン酸は実肥(みごえ)、カリは根肥(ねごえ)と言われますが、通常は8:8:8のものだけで問題ありません。ただし玉ねぎはチッ素を少なくします。
元肥は苗と肥料が接しないように深く入れるのが普通ですが、プランターでは緩効性の配合肥料を土に良く混ぜて使います。
追肥は効果の速い液体肥料や化学肥料が適しています。
・PHを測定する
土の酸度を、育てる野菜に適したものにします。例えばじゃがいもならPH5.0〜6.0。測定は学校の理科のように試験紙でもできますが、土壌酸度計(電池不要)で測定するのが何かと便利です。肥料をやり過ぎた土地は酸性になっています。酸性の時は苦土石灰をまいて調整します。
・水はけを良くする
プランターは水はけが悪くなりやすいので、ふるいを使ってゴロ土を底に敷きます。バルコニーの傾斜を利用して排水穴の側を少し低くします。
・プランターの購入
野菜はプランターが大きいほど良く育ちますが、大きなプランターはホームセンターであまり扱っていないので、アイリスオーヤマの通販などを使うといいでしょう。
野菜の育て方
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